おせんころがし
JR外房線行川アイランド駅より徒歩約10分。高さ数十メートル、幅4Kmに及ぶ断崖絶壁です。太平洋を見下ろす眺望は絶景です。孝女おせんの悲話の舞台となり、現在、「孝女おせんの碑」が建っています。 |
おせんころがしの由来
むかし上総の国、興津に美しく気だての良い、おせんという娘がおりました。おせんは病身の年老いた父親のために、高い崖に根をはる磯菊を煎じてのませるのが常でした。 |
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おせんは大きくなるにつれ、ますます美しくなり、村人たちの評判になりました。それを聞いた心の良くない代官は、ぜひ自分のもとにおきたくなり、使いの者をやりましたが父親は固く断りました。 |
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怒った代官は家来に命じて、おせんのいない間に父親を連れ出し縄でしばり、むしろ巻きにしてしまいました。夜暗くなったら海に中へころがすつもりだったのです。崖を通りかかったおせんは、父親を助けて家に帰りました。 |
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父親の身代わりになろうと決心したおせんは、崖に戻ると自分でむしろ巻きになり、そうとは知らぬ代官の家来は、おせんをころがし海へ突き落としました。なげき悲しんだ村人たちは「孝女おせんの碑」をつくり、野の花を供え続けています。 |
タイトル画 : 本宮ひろ志
画協力 : 本宮企画・小松D室
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